難民、深刻な人権侵害

カトリック新聞  The Catholic Weekly (2015年9月13日)

安藤勇神父に聞く

ロヒンギャヘの迫害続く

国際イエズス会難民サービス(JRS)が、インドネシアを拠点に、世界で最も激しい迫害を受けていると言われる少数民族「ロヒンギャ」の生活支援を始めて8年。ミャンマー(旧ビルマ) では民族対立が激化し、多くのロヒンギャが難民となっている。他国の上陸許可を得られないまま、小舟で海上を漂っているロヒンギャの数は、今年4月末時点で約8千人に上る。

東南アジア諸国が直面するボートピープル(難民となり小舟で外国に逃げる人々)問題について、イエズス会社会司牧センター・移民デスクの安藤勇神父(イエズス会)に聞いた。

推定で130万人いると言われているムスリム(イスラム教徒)のロヒンギャは、バングラデシュの国境に近いミャンマーのラカイン洲に暮らすが、今年、仏教徒アラカンとの民族対立と暴動で、大勢が小舟で国外脱出を始めている。

イスラム教徒が多いマレーシアとインドネシアの政府は5 月20日、ロヒンギャの上陸を許可し、彼らのための一時避難所を設置する決定を下した。JRSインドネシアも、ただちにインドネシア・アチェに調査・対応チームを派遣、緊急支援活動を開始した。

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民族対立と暴動で、大勢が小舟で国外脱出

JRSは2007年から、インドネシアやタイ、マレーシアで、ロヒンギャ難民を支援している。13年にはJRSタイがカリタスタイと協働で、難民キャンプに暮らす約千人の生活支援や健康・衛生面での支援を行った。

過激派組織も狙う

ロヒンギャは、これまでバングラデシュとインドの紛争、英国植民地時代の迫害、また1970年代以降はビルマ軍事政権下での強制労働や暴行・財産没収などの迫害、さらに近年はミャンマーの仏教徒との対立などで、長年にわたって安住の地を持てなかった。

今年6月から激化したミャンマーでの民族暴動で、ロヒンギャ難民が他国に助けを求めているが、ミャンマー政府は彼らに国籍を与えていないため、他国でも、法的身分がないという理由で、強制送還や深刻な人権侵害に直面している。

安藤神父はその現状をこう話す。

インドネシアにある難民キャンペでの礼拝

インドネシアにある難民キャンペでの礼拝

「生活のために、ロヒンギャの中からブローカー(職業あっせん業者)が生まれています。ブローカーは、ミャンマーから脱出したいロヒンギャ難民、そして難民船の船員、受け入れ業者からお金を取っています。その結果、難民たち自身は、安全な国に逃れて仕事に就けると思ったら、予期せぬ奴隷労働に従事させられるという問題が生じています」また過激派組織「ISIS」(自称「イスラム国」)は、困窮するムスリムのロヒンギャ難民を″人材″として狙っているという。ロヒンギャは、国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)により難民と認められている。テロの火種がアジア諸国に広がることを防ぐためにも、アジア太平洋地域の諸外国は、具体的で持続可能な保護政策を打ち出す必要があると、安藤神父は考えている。

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JRSは、ロヒンギャのための募金キャンペーンを展開中。詳細は、☎ 03-5215-1844 (安藤神父)まで。

イエズス会社会司牧センター移民デスク
〒102-0083 東京都千代田区麹町6-5-1、岐部ホール4階
Jesuit Social Center Migrant Desk
Kibe Hall 4th Floor, Kojimachi 6-5-1, Tokyo 102-0083
Tel: 03-5215-1844 Fax: 03-5215-1845
Email: migrantdesk.jsctokyo@gmail.com

 -送金先
郵便振替口座
00140-4-94839
Rohingya  と書いてください。

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