イエズス会社会司牧センターの移民デスク

田山ジェシー、移民デスク (イエズス会社会司牧センター)
【社会司牧通信175号2014年8月15日】

Jessie Tayama 尊敬すべき読者の皆さまに心より挨拶を送ります。私たちの通信をご購読いただき、誠にありがとうございます。

私は田山ジェシーと申します。シンガポール出身です。日本人の夫と結婚し、神様のお恵みによって、現在17歳になる可愛い娘も授かりました。今から18年前の1996年7月、私は東京にやって来ました。シンガポールにいた時、私はいくつかの日本企業で働いていました。その中で日本の習慣を知り、日本語も多少わかるようになりました。そのため、はじめのうちは、私はすべてが順調にいくと思っていました。けれども日本に着いたとき、夫の大きな支えはあったものの、カルチャーショックや言葉の壁という、私が予想していたものとはまったく異なる現実に直面しました。

2010年10月、私はイエズス会社会司牧センターの移民デスクスタッフに加わりました。移民デスクは、このセンターの最も新しいプロジェクトのひとつで、現在開設から4年近くになります。これは今まで私が日本で働いた中でも、最もやりがいのある、そして価値のあるボランティアです。私はそれまで、日本で様々なボランティアをしてきました。例えば、耳の不自由な方々とコミュニケーションを取れるように、日本の手話を3年間学んでいました。また、ホームレスの街である山谷のマザーテレサホームでも、ボランティアとして3年間働いていました。しかしこれらのボランティアは、今私がしていることほど人々の暮らしや心に触れ、理解を深めるものではありませんでした。

移民デスクでは、外国人のために無料法律相談を提供しています。相談内容にはビザ、法的身分、国際結婚、家庭の事情、離婚、家庭内暴力(DV)、雇用、労働災害、交通事故、裁判、そして外国人に関するその他の法律問題が含まれています。申請者は30分間の無料相談を受けることができ、弁護士の費用はセンターが支払います。

弁護士と会う前に、まず安藤神父(移民デスク担当)と私が申請者のインタビューを行います。インタビューをするのは、事情をまとめて、焦点を絞るためです。インタビューをすることによって、申請者が法律相談をする必要があるのかないのか、あるいはもしかしたら他の場所を紹介した方が適切なのではないか、といったことがわかってきます。もし弁護士の相談を必要とするならば、インタビューの間に書き留められた内容のコピーが、弁護士へと渡されます。私たちの弁護士は、毎月第4月曜日にセンターに来て、午後1時から4時までいます。インタビューのために、申請者は外国人カードか住民票、パスポート、あるいはその他の適切な書類を持参する必要があります。それによって申請者をチェックし、彼らの身分を確認するためです。

2012年7月、フランシスカン・チャペル・センター(FCC)との協力が始まり、無料法律相談がFCCの建物でも、毎月第1日曜日の午前11時から午後3時まで受けられるようになりました。フランシスコ会のラッセル・ベッカー神父(FCCの主任司祭)は、信徒にとって何がベストなのかを常に考えている、心の広い司祭です。そして私たちを、彼らのパストラルケアサービスの一部として歓迎してくれています。私たちは信徒の方からも、あるいは外部の方からも、貴重な意見をいただくことができました。彼らはこう言ってくれました。「日曜日に人々のためにそのようなサービスを提供する教会を持つことができるなんて、なんて素晴らしいことでしょう」。

イエズス会社会司牧センターは、聖イグナチオ教会のすぐ隣にあります。ここも同様に、毎月第3日曜日の午前10時から午後1時までの間、無料法律相談のために開かれています。

正式には、私は毎週月曜日と金曜日に出勤しています。けれども何らかの必要があるときには、他の週日や週末であってもオフィスに来ますし、あるいは別の場所へ出向いていくこともあります。私は品川入国者収容所を訪れ、移民の方々が入国管理局、裁判所、役所などに行く際に付き添います。時々、私は移民の方のお宅を訪れたり、場合によっては彼らと一緒に外食をしたりします。

私は、2013年の10月にジェラルド・バリー神父が私に言った最後の言葉を覚えています。移民デスクで彼はこう言いました。「善い働きを続けてください」。バリー神父が昨年の12月27日に他界するまで、私は聖イグナチオ教会で数年間一緒に働いていました。彼はその時点で末期的な病気であったにもかかわらず、移民に対して大きな関心を示し、彼らを助けるためのありとあらゆる方法を試みました。バリー神父は13年間、府中刑務所のチャプレンをしていました。刑務所で男性外国人受刑者のためにミサをささげ、彼らの相談にも乗っていました。バリー神父は非常に心の優しい人で、彼に近づく人々のために、自分のできるすべてのことをしていました。

日本で暮らす移民としての私自身の個人的な経験かから、日本語にあまり堪能ではない人々にとって、日本での生活は過酷なものだと思います。特に言葉の壁によって、法的な援助やアドバイスを得たい、あるいは単に意見を分かち合いたい時ですら、一体誰に頼ればいいのかわからないのです。時に状況が私たちの能力のはるかかなたであっても、移民デスクが開かれ、そこで小さな救いの手を差しのべることができることに、私は幸せを感じています。

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